7年ほど前のこと。季節は、冬の頃だったと思います。
エストニアから届いたPre-yarn(撚りがかかっていない原毛に近い糸)を使用してブランケットを編みました。
パーツを階段状に編み進め、バスケットのような編み地を作っていきます。
ひと編み、ひと編み、丁寧に心を込めて編んでいくプロセスは、瞑想と癒しのひと時。
美しい色合いとやさしい羊毛が、寒さで冷たくなった手をあたためてくれます。シュタイナー学校の手仕事の先生が教えてくれた「手仕事の詩」がどこからともなく聴こえてきます。
わたしの手 あなたの手
手は動く 手は働きたい
わたしの手はあなたを助け
あなたの手はみんなを助ける
手は世界の中に入っていき
人間のために働く
わたしの手 あなたの手
みんなの手で
世界が動く
世界が変わる
この手の仕事で
ルドルフ・シュタイナー「手仕事の詩」より
私の手の仕事から生まれたブランケット。
今では、いつも私たち家族を暖かく包んでくれる、とっておきの宝物です。
みなさんのとっておきの宝物はなんですか?