「わたしの手 あなたの手
手は動く 手は働きたい
わたしの手はあなたを助け
あなたの手はみんなを助ける
手は 世界の中に入っていき
人間のために 働く
わたしの手
あなたの手
みんなの手で
世界が動く
世界が変わる
この手の仕事で」
ルドルフ・シュタイナー「手仕事の詩」より
私がシュタイナー学校で働いていた頃のこと。
この「手仕事の詩」を先生と生徒たちが教室で朗読した後、
クラスの子どもたちの手が生き生きと動きだし、
色とりどりの美しい毛糸で、家族や友人のために
心をこめて丁寧に靴下を編んでいる姿を見て、
心にあかりが灯されたのを思い出します。
それから、
手を動かして一生懸命に仕事をしている人を見ると、
頭の中にこの詩が浮かんで、
心があたたかくなり、生きる力を受け取ります。
私の手は、今、どんな風に動いているかな?
少し観察してみました。
キーボードで文字を入力する手、洗濯物を取り入れてたたむ手、
針を持つ手、ペンを持つ手、
箒を握る手、お箸を持つ手、お鍋を洗う手、
私より、手は先に仕事をしようとします。
「……私の手
あなたの手
みんなの手で
世界が動く
世界が変わる……」
みなさんの手はどんな風に働いていますか?