「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないよ。かんじんなことは、目に見えないんだ。」
’On ne voit bien qu’avec le cœur. L’essentiel est invisible pour les yeux’. Le Petit Prince
キツネが王子さまに伝える人生の秘密。
『星の王子さま』のこの言葉はよく知られていますね。
飛行士と王子さまの会話からこの人生の秘密、生きるヒントを探っていければと思います。
飛行士と王子さまが、井戸を求めて砂漠を何時間も歩いた後、
「満天の星が美しいのは、目には見えない花が、どこかの星に咲いているからなのさ……」
と王子さまが口にします。
「砂漠が美しいのは、砂漠がどこかに井戸を隠し持っているからなんだ……」
と王子さまは続けます。
これを聞いた飛行士は、子どもの頃に住んでいた家を思い出します。その家のどこかに宝物が隠されているという言い伝えがありました。不思議なことに誰もその宝物を探したりはしなかったのです。でも、その宝物のおかげで、家全体は魔法にかかったように美しく思えたそうです。
「家だって、満天の星だって、砂漠だって、美しいのは、目には見えないもののおかげだね」
と飛行士が言います。
目に見えないけど確かに存在するもの。
愛・勇気・優しさ・思いやり……
素晴らしく価値のあるものは目に見えないことが多い。
目に見えるものだけでわかったような気になっても、物事の本質は実は目に見えないもののなかにある……
「眼は盲目なんだ。心で探さないといけないんだ。」と王子さまが繰り返します。
Mais les yeux sont aveugles. Il faut chercher avec le cœur.
星の王子さまが何度も繰り返したように、私も何度もこの言葉を繰り返し
美しいもの、価値あるもの、目には見えない花を心で探し続けています。
”Le Petit Prince”(星の王子さま)は、1943年に作家で飛行家であったアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによって書かれた、世界で愛されている作品です。
アントワーヌ・マリー・ジャン=バティスト・ロジェ・ド・サン=テグジュペリ(1900年6月29日 – 1944年7月31日)は、フランスの作家、操縦士。郵便輸送のためのパイロットとして、欧州-南米間の飛行航路開拓などにも携わりました。